スーツケースのボディの素材の違い
数年に一度しか購入しないスーツケース。だからこそ選ぶ際に知っておくべきことを紹介します。本記事では、ハードタイプ(ABS樹脂・ポリカーボネート・ポリプロピレン・アルミ)とソフトタイプ(ポリエステル・ナイロン)という異なる6つのスーツケースのボディ素材を特徴別に解説しています。
最後にaucentic(オーセンティック)で販売しているスーツケースの情報も少しだけ載せているので、興味がある方はぜひ見てみてください。
どのスーツケースの素材が最適?
まずは、時間がない人向けにスーツケースを選ぶ上で、大切になる6つの指標の早見表をご紹介。ボディの素材は、スーツケースの購入を検討する上で、大切な耐久性や重量・値段を左右する重要な要素になっています。このブログでは、そんな大切なボディの素材をそれぞれ詳細に解説していきます。
ハードタイプ①:ABS樹脂
(出典:https://www.rakuten.co.jp/)
ABS樹脂は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンの略で、3種類の素材をミックスしたものです。他の産業でも広く使われていますが、特にハードタイプのスーツケースでは製造コストが安いため、手頃な価格のスーツケースによく使われる素材の一つです。
実はレゴブロックの素材もABS樹脂でできているので、レゴブロックを踏んだことがある人はその硬さを身にしみて感じているはずです。
ABS樹脂の利点としては、密度が高いため、表面の傷がつきにくいことです。しかし、後で紹介するポリカーボネートなどの素材と比較すると柔軟性に欠けるため、強い衝撃を受けると破損しやすい可能性があります。また、重量は若干重くなります。値段は1万円近くで販売されていることが多いです。
ハードタイプ②:ポリカーボネート
ポリカーボネートは、ハードサイドスーツケースに使用される最も一般的な素材となっています。非常に高い耐衝撃性と剛性が特徴で、柔軟性にも優れいているため、衝撃を受けてもしっかりと和らげることができるというメリットがあります。そのため、ポリカーボネートでできたボディは壊れることが非常に少ない素材となっています。
また、もう一つの利点が耐熱性です。他のプラスティックとは対照的に、非常に低温または高温な環境でも強度を維持できます。
そんな万能にも思えるポリカーボネートですが、唯一の欠点は、価格です。ABS樹脂や後に紹介するポリプロピレンなどの素材と比べると原価が高いため、商品価格も高価になっています。
ハードタイプ③:ポリプロピレン
(出典:https://solinvet.com/)
ポリプロピレンは、プラスティックの素材の中で最も軽い素材になっています。同時に、耐衝撃性に優れ、堅牢で壊れにくい素材になっています。
耐久性という点では、後に紹介するABS/PC混合と非常によく似ています。ABSよりは耐久性がありますが、ポリカーボネートほどではなくちょうどその中程度の耐久性となっています。頻繁に旅行する場合でも十分といえる耐久性・性能のため、軽さを重視する方にとってはピッタリの素材となっています。
欠点は、その軽さ故に表面の密度が低いため、傷がかなり目立ちやすい素材になっています。そのため、実際に使っていく中で他のスーツケースと比べて少し安っぽく感じることがあります。
価格帯は、ポリカーボネート製のスーツケースとほぼ同じ価格でABS樹脂よりは高価になっています。
③ハードタイプ:ABS/PC 混合
ABSとポリカーボネートの複合素材は、ABSフレームにポリカーボネートフィルムを重ねたもので、手頃な価格のハードサイドラゲージによく使われています。
外装にポリカーボネートを重ねることで、ひび割れの可能性が非常に低くなるため、通常のABSよりも耐久性が改善されています。この素材は、純粋なポリカーボネートよりも少し硬いですが、それでも通常のABSよりも柔軟なため割れにくい素材になっています。
重量も、ハードタイプのスーツケースに使われるプラスチックの中ではポリプロピレンに次いで軽い部類に入りますが、軽量でありながら、中程度の耐久性を持っています(ポリカーボネートほどではありませんが、通常のABS樹脂よりは耐久性があります)。
値段帯もABS樹脂よりは少し高価になりますが、ポリカーボネートやポリプロピレン製のスーツケースと比べると安価になっています。
⑤ハードタイプ:アルミニウム
ハードサイドラゲージの素材の中で、最も耐久性と堅牢製の高い素材です。アルミニウムは衝撃を受けても割れるのではなく、凹むため、プラスチックや樹脂製のスーツケースと違い使用中に割れることがないという安心感があります。
また、金属が持つ外観の光沢と高級感は他の素材では味わうことができない唯一無二の特徴となっており、旅行好きの方が憧れるスーツケースの素材になっています。
欠点としては、荷物に使われる素材の中で最も重いものの一つです。平均して、アルミニウムのスーツケースは、ポリプロピレン(最も軽いハードサイドの荷物用プラスチック)の代替品よりも55%、ポリカーボネート(最も重いハードサイドの荷物用プラスチック)よりも37%重くなります。
また、アルミニウムのスーツケースは通常は5万円〜ほどで販売されており、スーツケースの中では、高価なボディの素材となっています。
実は玄人はソフトタイプを選ぶ?
次に、あまり持ってる人が少ないソフトタイプのスーツケースの2つの素材を紹介します。ソフトタイプのスーツケースを持ち運ぶ人は少数派だと思いますが、実はパイロットや旅行の頻度が多い人からは好まれるのがソフトタイプのスーツケースです。というのもボディの素材が割れることがないので、その点が破損の確率を非常に低くしていて、個人的にも、絶対にスーツケースを壊したくないならソフトタイプをおすすめします。ただスーツケースの中の荷物は衝撃から守ることはできないので、その点は注意が必要です。
ソフトタイプ①:ポリエステル
(出典:https://www.amazon.co.jp/)
ポリエステルは、ラゲッジに使われる生地の中で最も一般的で、最も手頃な価格帯のものです。
ポリエステルは、あらゆる用途に使われますが、特にラゲッジには通常、600D〜900D(デニール)の生地が使われます。デニールの数値は耐久性に比例するため、デニールの数値が高いポリエステル(例えば600Dではなく900D)は、太い糸を使用しているため耐久性が高くなります。そのため、ソフトタイプのスーツケースを選ぶ際には、デニールにも着目するといいかと思います。
ポリエステルはそれ自体、ある程度の耐久性を持っています。しかし、安価なスーツケースによく使われているため、縫製が甘く、すぐに壊れてしまうので、耐久性が低いというイメージがあるようです。傷や引き裂きに強いという点では、ポリエステルはかなり良い仕事をしてくれますが、ただし、後に紹介するナイロンほどではありません。また、ポリエステルはナイロンと同様に最も軽い素材の一つです。
価格帯は、1万円~2万円ほどで売られています。よくできたものであれば、頻繁な旅行にも耐えられますが、作りや縫製によってはすぐ壊れる場合もあるので、あまり安すぎるものを選ぶのはおすすめしません。
ソフトタイプ②:ナイロン
(出典:https://www.amazon.co.jp/)
ナイロンも布製スーツケースによく使われる素材です。
ポリエステルに比べて、ナイロンは耐摩耗性、耐引裂性に優れているので、耐久性があります。ナイロン生地はポリエステルに比べてデニールが低いのですが、その分強度もあります。例えば、450デニールのナイロンは、600デニールのポリエステルよりも丈夫です。この点は、ナイロンとポリエステルのどちらかで作られたスーツケースを検討している場合、留意しておくといいと思います。
また、ナイロンはポリエステルと比べても若干軽く、重量の面でも優れています。
しかし、その分コストがかかるので、中価格帯以上のスーツケースにしか使われおりません。ナイロンのスーツケースは、1万円〜3万円ほどで販売されており、頻繁な旅行にも簡単に耐えられるコスパのいい素材になっています。
最後にaucentic(オーセンティック)のスーツケースのご紹介
aucenticでは、アルミニウム製のスーツケースを取り扱っています。
下記の商品ページよりご覧ください。
STRIPE ALUMINUM SUITCASE