天然ダイヤやラボグロウンダイヤ、類似石の違い
最近至る所で目にするラボグロウンダイヤモンドをはじめとする、ダイヤモンド類似石。
本記事ではこれらの違いや見分けかたをご紹介します。
■天然ダイヤモンド、ラボグロウンダイヤモンド、類似石の紹介
-ダイヤモンド-
ダイヤモンドは、自然界で数千万年以上にわたって形成された珍しい鉱物であり、炭素原子からなる結晶です。非常に高い硬度と光沢を持ち、宝石としてもっとも高い価値を誇ります。ダイヤモンドは、その産出地や希少性によって価格が大きく異なります。また、ダイヤモンドは、エンゲージメントリングなどの贈り物にも多く用いられるため、感情的な価値も持っています。
-ラボグラロンダイヤモンド-
ラボグラロンダイヤモンドは、人工的に作られたダイヤモンドのことで、天然のダイヤモンドと同じ物理的特性を持ちます。ラボグロウンダイヤモンドは、高温高圧下で人工的にダイヤモンドを生成することで作られます。そのため、天然のダイヤモンドには存在する不純物が取り除かれ、高品質かつ一定の品質のダイヤモンドが生産されます。天然のダイヤモンドよりも価格が低く、エコフレンドリーな選択肢となっています。
-キュービックジルコニア-
キュービックジルコニアは、天然の鉱物には存在しない物質を人工的に作り出した酸化ジルコニウムの結晶(人造石)です。ダイヤモンドと同様に光沢があり、見た目が似ているため、宝石として使用されることがあります。しかし、ダイヤモンドよりも硬度が低く、キズがつきやすいため、耐久性に欠ける点があります。また、価格が非常に低く、ダイヤモンドの代替品として広く知られています。
-モアッサナイト-
モアッサナイトは、天然には極めて希少なシリコンカーバイト鉱物の一種で、天然のモアッサナイトを見つけるのは非常に困難です。そのため、市場で見かけるモアッサナイトは鉱物と全く同じ化学組成で人工的に合成された、いわゆる「合成石」となります。
ダイヤモンドに非常に似た外観を持ち、キュービックジルコニア同様、ダイヤモンドの代替品として利用されています。モアッサナイトは、硬度が非常に高く、輝きが強く、屈折率が高いことが特徴です。また、ダイヤモンドよりも比重が軽く、価格もダイヤモンドよりも低く抑えられているため、手頃な価格で高品質の宝石を手に入れたい人にとっては魅力的な選択肢となっています。
■ダイヤモンド類似石の化学的性質
※硬度はモース硬度、屈折率は実測値を示しています。
以上の表より、ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドは、硬度、屈折率、伝導率などの化学的性質がほぼ同じであることがわかります。化学的性質から見れば同じものと言えるでしょう。
一方、キュービックジルコニアは、硬度がやや低く、屈折率がダイヤモンドよりも低いことが特徴です。また、モアッサナイトはダイヤモンドに非常に似た外観を持ち、硬度が高いことが特徴です。熱伝導率については、モアッサナイトが最も高く、キュービックジルコニアが最も低いことがわかります。
■ダイヤモンド類似石の見分けかた
結論から言うと、ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの見分け方は非常に難しく、素人では区別がつかない場合がほとんどです。通常、ラボグラウンダイヤモンドは、天然ダイヤモンドよりも完全な形状であることが多く、内部に微小な特徴が見られないことがあります。また、ラボグロウンダイヤモンドは、人工的に作られたものであるため、より大きなサイズのダイヤモンドが比較的安価で入手できることがあります。
一方、キュービックジルコニアとモアッサナイトは、ダイヤモンドとよく似た外観を持つことが特徴です。しかし、硬度や屈折率などの物理的性質は異なるため、ジュエリーや宝石店などで専門家による鑑定が必要です。また、モアッサナイトは比較的新しい素材であるため、専門家でなければ見分けることが難しい場合があります。
以上のように、これらの素材を見分けるためには、専門家による鑑定が必要なほど似ていると言うことです。特にダイヤモンドやラボグロウンダイヤモンドの見分けは非常に難しいため、信頼できる宝石鑑定士に相談しましょう。
■まとめ
いかがだったでしょうか。ダイヤモンドやラボグラウンダイヤモンド、類似石について少しでも参考になれば幸いです。
他の記事でも、より詳しくラボグラウンダイヤモンドについても紹介していますのでよかったら覗いてみてください!